2025年度KOI ガーナ課題 長岡高専チーム現地活動報告
- watari21
- 10月1日
- 読了時間: 3分
更新日:10月8日
9月9日から16日にかけ、2025年度高専オープンイノベーションチャレンジのガーナ課題「カカオの危機を救え」で入賞した長岡高専チームの4人がガーナを訪問し、現地で実証実験を実施しました。

長岡高専チームは今回、チョコレートの原料であるカカオ豆を取り出した後、畑などにそのまま廃棄されて腐敗し、病害虫の原因ともなるカカオの殻に着目。このカカオの殻を利用して
①バイオ炭と木酢液を作り、カカオの木に肥料・防虫剤として散布する
②カカオの殻を販売用キノコの培地として利用し、将来的にカカオ農家の収入向上につなげる
という2つのアイデアを提案しました。渡航前には窯を試作して実際に炭焼きのトライアルを行ったり、キノコの培地の滅菌試験を実施し、製作マニュアルや培地の材料比をガーナ側連携先の皆さんに共有して、入念に準備を進めてきました。
現地では、首都・アクラから車で5時間ほど離れたMankataとNstaの2か所で、コミュニティの皆さんにご協力いただきながら伏せ焼き窯を作り、カカオ殻の炭焼きと木酢液の収集を行いました。また、実際に農園内のカカオの木にバイオ炭と木酢液の希釈液を様々に条件を変えて散布しました。今後は来年3月のカカオの収穫時期まで現地で散布を続けて頂き、カカオの収穫量を比較します。



アクラのガーナ大学では、植物環境生物学部の皆さんとカカオ殻を培地に利用したヒラタケ栽培の共同ワークショップを実施。太陽の熱を利用した培地の滅菌処理の実験をしたり、カカオの殻だけでなくおがくずやとうもろこしの茎などを混ぜて条件を変えた培地にヒラタケの菌種を植え、同学部の学生の皆さんにモニタリングとフォローアップのご協力をお願いしました。
また、現地滞在中には在ガーナ日本大使館とJICAガーナ事務所をそれぞれ訪問し、實取大使館次席と小田JICAガーナ事務所
次長にも廃棄されるカカオ殻を有効利用するアイデアをプレゼン。ガーナ国内のカカオ生産環境改善のため、ぜひ日本の高専生の知見を活かしてほしい、という激励のお言葉を頂きました。










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